国民年金保険料を払うのが難しいときは保険料の免除や納付猶予を申請できます。佐世保市では市役所の窓口・支所・佐世保年金事務所のほか郵送とマイナポータルの電子申請でも手続きできます。
この記事では申請の流れ・必要なもの・さかのぼって申請できる期間をまとめます。会社を辞めた人が使える失業の特例も説明します。内容は日本年金機構と佐世保市の公式ページで2026年11月8日に確認しました。
退職したあとに国民年金へ切り替える手続きは「佐世保市役所で国民年金に切り替える方法」で説明しています。
先に結論
- 申請先は市役所本庁舎1階の医療保険課・各支所・宇久行政センター・佐世保年金事務所です。郵送やマイナポータルの電子申請でも手続きできます
- 窓口にはマイナンバーカードか基礎年金番号が分かる書類を持っていきます。マイナンバーカードがない人はマイナンバーが分かる書類と運転免許証などの身元確認書類が要ります
- 会社を辞めた人は失業の特例を使えます。辞めた人の前年の所得はゼロとして審査されます
- 失業の特例では離職票や雇用保険受給資格者証などの写しを付けます
- 免除では世帯主と配偶者の所得も審査されます。そのため特例を使っても免除されないことがあります
- さかのぼって申請できるのは申請した時点から2年1か月前の分までです
- 免除と納付猶予の年度は7月から翌年6月までです。申請書は年度ごとに1枚要ります
- 審査の結果は申請から約2か月後に届きます
- 1歳までの子を育てている人は2026年10月に始まった育児免除を所得に関係なく使えます
免除と納付猶予のしくみ
国民年金保険料は2026年度(令和8年度)で月17,920円です。払うのが難しいときに申請して承認されると保険料の全額か一部が免除されます。50歳未満の人は納付を先に延ばす納付猶予も対象になります。
| 種類 | 審査される人 | 将来の年金額への反映 |
|---|---|---|
| 全額免除 | 本人・配偶者・世帯主 | 2分の1 |
| 4分の3免除 | 本人・配偶者・世帯主 | 8分の5 |
| 半額免除 | 本人・配偶者・世帯主 | 8分の6 |
| 4分の1免除 | 本人・配偶者・世帯主 | 8分の7 |
| 納付猶予(50歳未満) | 本人・配偶者 | 反映されない |
将来の年金額への反映は保険料を全額納めた場合と比べた老齢基礎年金の割合です(2009年4月分以降の期間)。
免除と納付猶予の期間はどちらも年金を受け取るための資格の期間に入ります。未納のままにすると資格の期間に入りません。障害基礎年金や遺族基礎年金を受けられないこともあります。
全額免除と納付猶予の所得の目安は前年の所得が「(扶養親族等の数+1)×35万円+32万円」以下です。扶養親族がいない人は67万円以下になります。一部免除の目安は「佐世保市役所で国民年金に切り替える方法」の表にまとめています。
一部免除(4分の3・半額・4分の1)は免除されなかった残りの保険料を自分で納めます。残りを納めないとその期間は未納と同じ扱いになります。
学生はこの免除と納付猶予の対象外です。学生には在学中の保険料の納付を猶予する学生納付特例制度があります。生活保護の生活扶助を受けている人や障害年金(1級・2級)を受けている人などは法定免除の対象です。
申請できる期間と年度の区切り
免除と納付猶予の年度は7月から翌年6月までです。1枚の申請書で申請できるのは1年度分です。いくつかの年度をまとめて申請するときは年度ごとに申請書を出します。
さかのぼって申請できるのは保険料の納付期限から2年たっていない月です。申請した時点から見ると2年1か月前の分までになります。
2026年11月時点で申請する場合は次の3つの年度が対象です。
| 年度(2026年11月時点) | 申請できる月 | 審査に使う所得 |
|---|---|---|
| 令和6年度分 | 2024年10月〜2025年6月 | 2023年の所得 |
| 令和7年度分 | 2025年7月〜2026年6月 | 2024年の所得 |
| 令和8年度分 | 2026年7月〜2027年6月 | 2025年の所得 |
2024年10月分の申請期限は2026年12月2日です。期限を過ぎた月は時効になり免除を申請できなくなります。この表は2026年11月時点のものです。申請する月が後になるとさかのぼれる最初の月も後ろにずれます。申請が遅れると障害年金や遺族年金を受けられないおそれもあるので早めに申請してください。
会社を辞めた人は失業の特例を使える
会社を辞めた人は失業等による特例免除を申請できます。辞めた人の前年の所得はゼロとして審査されます。前の年に給料があっても免除や納付猶予を受けられることがあります。
特例の対象になる期間
特例の対象は失業等のあった月の前月から翌々年6月までです。失業した日は離職日の翌日です。12月31日に辞めた人は翌年が失業の年になります。
特例を使えるのは年度ごとです。特例で承認された人も翌年度は改めて申請します。
世帯主と配偶者の所得も審査される
特例でゼロとして扱われるのは辞めた人の所得だけです。世帯主や配偶者がいる場合はその人も所得の基準を満たすか失業等の特例に当てはまる必要があります。
納付猶予では世帯主の所得は審査されません。審査されるのは本人と配偶者です。
特例で付ける書類
雇用保険に入っていた人は次のような書類の写しを付けます。
- 雇用保険被保険者離職票
- 雇用保険受給資格者証
- 雇用保険受給資格通知
- 雇用保険被保険者資格喪失確認通知書
公務員など雇用保険の対象外だった人や事業をやめた人は付ける書類が違います。日本年金機構の「国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度」のページで確かめてください。
前に同じ理由で免除などを申請して同じ書類を出したことがある人は改めて付ける必要はありません。
申請の方法
申請の方法は窓口・郵送・マイナポータルの電子申請の3つです。
窓口で申請する
| 窓口 | できること |
|---|---|
| 市役所本庁舎1階 医療保険課・各支所・宇久行政センター | 免除・納付猶予・学生納付特例の申請、国民年金の加入などの届出 |
| 佐世保年金事務所(佐世保市稲荷町2番37号) | 上の申請と届出のほか、納付書の再発行・口座振替・追納などの相談 |
市役所の窓口は平日の8時30分から17時15分までです。土日祝日と年末年始(12月29日から1月3日)は休みです。
佐世保市は2027年1月4日から6か月間、窓口の受付時間を9時から16時30分にする試行を予定しています。本庁舎(消費生活センターを除く)と全16か所の支所などが対象です。電話の受付時間は8時30分から17時15分のままです。2027年以降に行く人は市のページで受付時間を確かめてください。
窓口では次のものを用意します。
- 国民年金保険料免除・納付猶予申請書(窓口にあります。日本年金機構のページからも印刷できます)
- マイナンバーカード、または基礎年金番号通知書・年金手帳など基礎年金番号が分かる書類
- マイナンバーカードがない人はマイナンバーが分かる書類と身元確認書類(運転免許証・パスポート・在留カードなど)
- 失業の特例を使う人は離職票などの写し
所得の証明は原則として要りません。ただし前年の所得の証明を求められることがあります。佐世保市で所得の証明を取る方法は「佐世保市で所得課税証明書を取る方法」にまとめています。
日本年金機構は提出の前に確かめるためのセルフチェックシートも用意しています。
郵送で申請する
申請書は郵送でも出せます。提出先は住んでいる市区町村の国民年金の窓口か年金事務所です。マイナンバーを書いた申請書を郵送するときは本人確認書類の写しを付けます。日本年金機構のページに本人確認書類を貼る台紙があります。
宛先は送る前に医療保険課年金係か佐世保年金事務所に電話で確かめると安心です。
マイナポータルで電子申請する
マイナポータルを使うとスマートフォンかパソコンとマイナンバーカードで申請できます。夜間や休日でも申請できて窓口に行く必要がありません。
- マイナポータルのトップ画面で「年金」から「保険料の免除・納付猶予」を選びます
- 紙の申請書を書く必要はありません
- 失業の特例を使う人は離職票などの画像をアップロードします
- 国民年金の加入の手続きと免除の申請を一度にまとめて申請することもできます
- 申請の状況と審査の結果はマイナポータルの申請状況照会で確かめられます
申請したあとの流れ
審査の結果は申請から約2か月後に届きます。結果が届くまでの間に保険料の納付の案内が文書や電話で届くことがあります。日本年金機構は審査の結果の通知を待つよう案内しています。
翌年度の申請
全額免除か納付猶予で承認された人は希望すれば翌年度以降も継続して審査されます。納付猶予で承認された人が全額免除を希望する場合は翌年度は全額免除・納付猶予の順で審査されます。
失業の特例で承認された人は毎年申請が必要です。婚姻・離婚・死亡で配偶者の有無が変わったときは配偶者状況変更届を出します。
後から保険料を納める(追納)
免除や納付猶予を受けた保険料は10年以内なら後から納められます。これを追納といいます。追納すると将来の年金額を増やせます。
- 承認を受けた期間の翌年度から数えて3年度目以降に追納すると当時の保険料に加算額が上乗せされます
- 申し込みは年金事務所で「国民年金保険料追納申込書」を出します(街角の年金相談センターではできません)
- 申し込んだあとに届く納付書で払います。口座振替とクレジットカードは使えません
1歳までの子を育てている人は育児免除
2026年10月1日から国民年金保険料の育児免除制度が始まりました。1歳になるまでの子を育てている国民年金の第1号被保険者が対象です。所得に関係なく免除されます。会社員などの第2号被保険者と第3号被保険者は対象外です。
- 対象は子と同じ住所に住む実父母と養父母です
- 免除される期間は2026年10月1日以降の分です
- 産前産後免除を受けた実母はその期間に続く9か月間が対象です
- 実父と養父母は子を育て始めた月から1歳の誕生日の前月までの最大12か月間が対象です
- 免除された期間は保険料を納めたものとして年金額に反映されます
届け出は市区町村の国民年金の窓口・郵送・マイナポータルでできます。産前産後免除を受けた実母で日本年金機構が親子関係と同じ世帯であることを確かめられる人は届け出が要りません。対象の人には育児免除該当通知書が届きます。
出産前後の期間には産前産後免除もあります。出産予定日か出産日がある月の前月から4か月間の保険料が免除されます(多胎妊娠は3か月前から6か月間)。
まとめ
- 国民年金保険料を払うのが難しいときは免除か納付猶予を申請します
- 申請先は医療保険課・各支所・宇久行政センター・佐世保年金事務所です。郵送やマイナポータルでも申請できます
- 会社を辞めた人は失業の特例で前年の所得をゼロとして審査してもらえます。離職票などの写しを付けます
- さかのぼれるのは2年1か月前の分までです。年度は7月から翌年6月で申請書は年度ごとに1枚です
- 免除や猶予を受けた保険料は10年以内なら追納できます
退職したあとの健康保険・年金・失業保険・税金の手続きは「佐世保市で退職後にやる手続きまとめ」にまとめています。国民健康保険への切り替えは「佐世保市役所で国民健康保険に切り替える方法」で説明しています。
参考資料
- 国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度|日本年金機構(更新日:2026年11月5日)
- 国民年金保険料の免除等の申請が可能な期間|日本年金機構(更新日:2026年8月3日)
- 【転職をご検討中の方へ】国民年金の加入、保険料免除・納付猶予制度のご案内|日本年金機構(更新日:2025年3月19日)
- ケース11:国民年金保険料の免除を受けるとき|日本年金機構(更新日:2026年8月3日)
- 申請書による申請(国民年金保険料免除・納付猶予申請書の記入)|日本年金機構(PDF)
- 国民年金の加入手続きと国民年金保険料の免除・納付猶予の申請をしたいのですが、電子申請でも手続きできますか。|日本年金機構(更新日:2024年3月28日)
- 国民年金保険料の追納制度|日本年金機構(更新日:2026年4月1日)
- 国民年金保険料の育児免除制度|日本年金機構(更新日:2026年10月1日)
- 国民年金保険料|日本年金機構(更新日:2026年4月1日)
- 保険料の免除制度|佐世保市(更新日:2026年10月13日)
- 保険料の納付が困難な方の手続き|佐世保市(更新日:2026年5月14日)
- 手続き窓口(国民年金)|佐世保市(更新日:2026年5月14日)
- 【電子申請】マイナポータルを利用した電子申請|佐世保市(更新日:2026年5月1日)
- 国民年金保険料の免除・納付猶予制度(パンフレット)|日本年金機構(PDF)
- 【試行実施】市役所本庁舎などの窓口受付時間を変更します|佐世保市(更新日:2026年9月30日)
お問い合わせ:佐世保市 保健福祉部 医療保険課 年金係(電話 0956-37-9417)・佐世保年金事務所(電話 0956-34-1189。自動音声で「2」を2回押すと国民年金課)・ねんきんダイヤル(電話 0570-05-1165。050から始まる電話は03-6700-1165)